INERTIAL GUIDE
3DM-GQ7のGNSSアンテナオフセット設定|原点・車体座標・符号を確認する
3DM-GQ7のGNSSアンテナオフセットを、SENSOR ORIGIN、位相中心、Vehicle Frame、符号、Receiver IDから正しく設定する方法を解説します。
3DM-GQ7でGNSS/INSを使用するときは、GQ7本体とGNSSアンテナの位置関係を正しく設定する必要があります。
入力するのは、ケーブル長や筐体端からの距離ではなく、GQ7のSENSOR ORIGINからGNSSアンテナの位相中心までのベクトルです。
このページでは、測定する2点、Vehicle Frame、符号、Receiver ID、保存後の確認までを整理します。
このページでできること
- アンテナオフセットの始点と終点を確認する
- Vehicle FrameでX/Y/Zの符号を決める
- mmで測った値をmへ変換する
- GNSS Receiver 1 / 2を取り違えずに設定する
- 設定後にRead・Save・再起動確認を行う
1. 測るのはSENSOR ORIGINからアンテナ位相中心まで
GQ7のアンテナオフセットは、次の2点間を測ります。
始点:3DM-GQ7のSENSOR ORIGIN
終点:GNSSアンテナの位相中心

アンテナ外装の端やケーブル接続位置を終点にすると、必要なLever Armと異なる値になる可能性があります。
アンテナの位相中心はアンテナ型式によって異なるため、使用しているアンテナの資料を確認してください。
2. Vehicle Frameを先に決める
GQ7の標準Vehicle Frameは、
- X:前
- Y:右
- Z:下
です。
センサーがVehicle Frameと同じ向きに取り付けられていない場合は、Sensor to Vehicle Frame Transformationも確認します。
アンテナオフセットはVehicle Frameで表したベクトルなので、センサー筐体上の軸だけを見て符号を決めないでください。
3. X・Y・Z成分へ分ける
例えば、アンテナ位相中心がSENSOR ORIGINに対して、
- 400 mm前方
- 150 mm左
- 600 mm上方
にあるとします。
Vehicle FrameがX=前、Y=右、Z=下なら、設定値は次のようになります。
| 軸 | 実測位置 | 設定値 |
|---|---|---|
| X | 400 mm前 | +0.400 m |
| Y | 150 mm左 | -0.150 m |
| Z | 600 mm上 | -0.600 m |
これは符号の考え方を示す説明例です。実際には自分の設置位置を測定してください。
mmからmへ変換する
MIPのGNSS Multi-Antenna Offset Controlはm単位です。
250 mm = 0.250 m
のように単位を変換してから入力します。
4. Receiver IDを確認する
GQ7で複数アンテナを使用する場合、GNSS Multi-Antenna Offset ControlではReceiver IDを指定します。
Receiver 1とReceiver 2を取り違えると、正しい寸法を入力しても実際の配置と一致しません。
設定前に、
- GQ7のアンテナポート
- 接続しているケーブル
- アンテナ本体
- Receiver ID
を対応付けておきます。
2アンテナ構成では、両方のアンテナについて個別にLever Armを設定します。
5. MIPで設定する場合
GNSS Multi-Antenna Offset Control (0x0D, 0x54) では、Receiver IDと3成分のAntenna Offsetを設定します。
主な流れは次のとおりです。
- 現在値をReadする
- 対象Receiver IDを確認する
- X/Y/Zをm単位でWriteする
- Readして設定値を確認する
- 必要ならSaveする
- 再起動後に再度Readする
このコマンドはWrite / Read / Save / Load / Defaultに対応しています。
設定値だけでなく、どのReceiverへ設定したかも一緒に読み戻してください。
6. アンテナ設置そのものも重要
正しいLever Armを設定しても、GNSSアンテナの設置環境が悪ければ測位性能は低下します。
公式マニュアルでは、アンテナ設置について次のような項目が案内されています。
- 空が十分見える位置へ設置する
- マルチパスを減らす
- 必要に応じてグランドプレーンを使用する
- EMI源から離す
- アンテナケーブルの取り回しを確認する
- 2アンテナ構成ではアンテナ間距離を正しく測る
Lever Armだけを調整してGNSS品質の問題を解決しようとせず、アンテナ設置とRF環境も確認します。
7. 設定後に確認すること
設定後は、次を記録しておくとトラブルを切り分けやすくなります。
- GQ7の型式・ファームウェア
- 使用するGNSSアンテナ型式
- Vehicle Frameの定義
- Sensor to Vehicle Frame Transform
- SENSOR ORIGINの位置
- アンテナ位相中心の定義
- Receiver 1:X/Y/Z [m]
- Receiver 2:X/Y/Z [m]
- Write後のRead値
- Saveの実施有無
- 再起動後のRead値
測定値は可能であれば写真や寸法図にも残します。
参考資料
- GQ7 Antenna(s) / How to Measure GNSS Antenna Offsets
https://files.microstrain.com/GQ7%20User%20Manual/user_manual_content/installation/Antenna.htm - GNSS Multi-Antenna Offset Control (0x0D,0x54)
https://files.microstrain.com/GQ7%20User%20Manual/external_content/dcp/Commands/filter_command/data/mip_filter_multi_antenna_offset.htm - GQ7 Vehicle Frame
https://files.microstrain.com/GQ7%20User%20Manual/user_manual_content/coordinate_frames/Vehicle%20Frame.htm
既存の関連ページもあわせて確認
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