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MicroStrain Software|GUI・クラウド・API・ROS/PX4の選び方

MicroStrainのセンサを使いこなすには、センサ本体だけでなく「何をしたいか」に合ったソフトウェアを選ぶことが重要です。イナーシャセンサの初期設定や評価、ワイヤレス計測の設定・可視化、クラウドでの遠隔監視、自社アプリケーションへの組み込み、ROSやPX4との連携では、使うソフトウェアの役割が異なります。

このページでは、MicroStrainのソフトウェア体系をGUI、クラウド、API/SDK、連携の4層に分け、目的に応じた選び方を整理します。なお、WSDA-2000などのゲートウェイはソフトウェアではなくワイヤレスDAQを構成するハードウェアです。

MicroStrainソフトウェアの4つの役割 GUI、クラウド、API・SDK、システム連携の4領域と代表ソフトウェアを整理した図。 GUIInertialConnectSensorConnect クラウドSensorCloud API / SDKMSCLMIP SDK システム連携ROS / ROS 2PX4(対応製品) 目的に応じて「設定・可視化」「保存・遠隔利用」「組込み開発」「ロボット連携」を選ぶ
MicroStrainソフトウェアを役割で整理した概念図。ゲートウェイはWirelessハードウェアであり、Softwareとは分けて扱います。

まず「何をしたいか」から選ぶ

イナーシャセンサをPCで設定・評価したい
→ InertialConnectを最初に検討します。MicroStrainはInertialConnectをイナーシャセンサ向けの推奨ソフトウェアとして位置づけており、設定、パラメータ変更、ファームウェア更新、可視化などを1つのGUIで行えます。現在はベータ版として提供されているため、本番運用では対応製品とソフトウェアのバージョンを確認してください。

ワイヤレスノード/ゲートウェイを設定し、計測データを可視化したい
→ SensorConnectが中心です。ワイヤレスとイナーシャの両方を扱い、ワイヤレスネットワークの構築、同期計測、ダッシュボード表示、CSV出力、WSDAへの遠隔接続などをまとめて行えます。

遠隔地の計測データをクラウドへ保存・共有・可視化したい
→ SensorCloudを検討します。WSDA-2000等からクラウドへデータを送り、Webブラウザから可視化・監視できます。自社システムからSensorCloudのデータを扱う場合はOpen Data APIを利用できます。詳細は既存の「SensorCloud/API連携」技術記事で解説します。

自社ソフトウェアからセンサを制御・データ取得したい
→ MIP SDKまたはMSCLを選びます。最新のMicroStrainのイナーシャ製品を軽量なC/C++ APIで組み込む場合はMIP SDKが重要です。一方、ワイヤレス製品を含めて扱う場合やPython/C#を使いたい場合、既存MSCL資産がある場合はMSCLが有力です。

ロボット/SLAM/自律システムへイナーシャセンサを統合したい
→ MicroStrainのROSドライバを利用できます。現行ドライバはMIP SDKを用いており、ROSとROS 2でブランチを分けて提供されています。対象製品、ROSディストリビューション、ドライバのバージョンは導入時点の公式リポジトリで確認します。

PX4へ統合したい
→ 現行の3DM-CV7ファミリではPX4連携が公式に案内されています。PX4連携は対応する3DM-CV7ファミリを対象に検討し、使用するCV7型式とPX4側の対応状況を確認します。

MicroStrain ソフトウェア体系の4つの層

GUI
PC上でセンサ設定、通信確認、データ表示、設定保存、計測開始などを行う層です。
– InertialConnect: イナーシャに特化したBeta版GUI
– SensorConnect: ワイヤレスとイナーシャを横断して扱う計測・設定GUI

クラウド
現地PCだけではなく、ネットワーク経由でデータを保存・可視化・共有する層です。
– SensorCloud: クラウド保存、可視化、遠隔管理、解析
– Open Data API: SensorCloudと自社ソフトウェアをつなぐREST API

API/SDK
MicroStrainの標準GUIを使うだけでなく、センサを自社装置や自社ソフトウェアへ組み込むための開発層です。
– MIP SDK: 現行G/C-Seriesイナーシャで重要な軽量C/C++ API
– MSCL: ワイヤレスとイナーシャを扱えるC++/Python/C# ライブラリ

連携
ロボットやオートパイロットなど、既存プラットフォームへMicroStrainセンサを組み込む層です。
– ROS/ROS 2 ドライバ
– PX4連携(対応CV7ファミリ)

InertialConnectとSensorConnectはどちらを使うべきか

InertialConnectはイナーシャ専用の設定・評価を重視したソフトウェアです。MicroStrainの現行ソフトウェアページでは推奨ソフトウェアとされています。一方SensorConnectはワイヤレスを含む計測システム全体を扱えることが大きな違いです。

イナーシャだけを新規に立ち上げ、最新GUIで設定や状態確認を行う
→ InertialConnectを優先して検討。

ワイヤレスノード/ゲートウェイを含むDAQ構成を設定する
→ SensorConnect。

ワイヤレスとイナーシャを同じPC環境で扱う
→ SensorConnectの役割が大きい。

重要なのは、InertialConnectが推奨になったことを理由にSensorConnectを廃止と考えないことです。用途と対象製品で使い分けます。

MSCLとMIP SDKは競合ではなく役割が違う

旧LORD-MicroStrainのMSCLリポジトリはアーカイブされていますが、MSCL自体が終了したわけではありません。現在のMSCLはHBK-MicroStrainリポジトリへ移行して継続しています。

一方、現在のMSCL公式READMEでは、最新イナーシャ製品ライン向けの後継APIとしてMIP SDKが案内されています。

MIP SDKが向く例
– 新しいG/C-Seriesイナーシャを組み込む
– C/C++を使う
– 組込み/リソース制約環境
– 小さいメモリ使用量が重要
– ベアメタルを含む構成を検討する

MSCLが向く例
– ワイヤレス製品をソフトウェアから扱う
– Pythonを使う
– C#を使う
– ワイヤレスとイナーシャを同じライブラリで扱う
– 既存MSCL アプリケーションを維持・拡張する

製品型式、ファームウェア、ライブラリのバージョンにより対応が変わるため、実装前に現行リポジトリと製品ドキュメントを確認します。

SensorCloudは必須ではない

MicroStrainを使うためにSensorCloudが必須というわけではありません。PCでSensorConnectを使ったローカル計測、自社ソフトウェアからMSCL/MIP SDKで取得する構成、SensorCloudへ送る構成など、目的に応じてシステムを選べます。

SensorCloudが特に有効なのは、遠隔地のデータへブラウザからアクセスしたい場合、複数人で共有したい場合、クラウド側で可視化や処理を行いたい場合です。

既存記事への内部リンク:
SensorCloudと自社システムをどう使い分けるか ― APIでつなぐ遠隔計測データ活用

ROS/PX4は連携層として考える

ROSやPX4はSensorConnectの代替GUIではありません。センサ設定や評価だけでなく、ロボットソフトウェアやオートパイロットのデータフローへMicroStrainセンサを組み込むための連携です。

ROS
現行MicroStrain ドライバは現行G/C-Seriesを対象に案内され、MIP SDKを用いています。ROS/ROS 2は現行リポジトリ内でブランチを分けて管理されています。

PX4
現行CV7 製品ページでは3DM-CV7ファミリのPX4対応が案内されています。利用時は対象CV7型式と現行PX4 ドライバ情報を照合します。

ソフトウェア選定で確認すべき5項目

1) 使用するMicroStrain製品型式
2) PC/組込み/クラウド/ロボットのどこで動かすか
3) GUI操作か、自社コードから制御するか
4) 使用言語とOS
5) ソフトウェア/ファームウェア/ドライバのバージョン組合せ

ソフトウェア、ROSディストリビューション、ドライバ、ファームウェアの対応関係は更新されます。導入時には、使用する製品型式と現行リリース/ドキュメントを組み合わせて互換性を確認します。

よくある質問

InertialConnectとSensorConnectはどちらが新しいですか?

InertialConnectはMicroStrainがイナーシャセンサ向けの推奨ソフトウェアとして案内するBeta版GUIで、現在ベータ版として提供されています。SensorConnectも現行ソフトウェアであり、特にワイヤレスノード/ゲートウェイを含む計測システムでは重要です。

MSCLは廃止されたソフトウェアですか?

いいえ。旧LORD-MicroStrainリポジトリはアーカイブされていますが、MSCLはHBK-MicroStrainの現行リポジトリへ移行しています。最新イナーシャ向けにはMIP SDKも併せて検討します。

SensorCloudを使わないと計測できませんか?

いいえ。SensorConnectによるローカル計測や、MSCL/MIP SDKを使った自社ソフトウェアでの取得も可能です。SensorCloudはクラウド保存・遠隔可視化・API連携が必要な構成で検討します。

WSDA-2000はソフトウェアですか?

いいえ。WSDA-2000はワイヤレスゲートウェイです。SensorConnectやSensorCloudと連携しますが、分類上はワイヤレスハードウェアです。

PX4はすべてのMicroStrainイナーシャセンサに対応しますか?

そのようには一般化できません。現行公式情報では3DM-CV7ファミリでPX4対応が案内されています。使用する型式ごとに最新の対応状況を確認してください。

ソフトウェア構成のご相談

MicroStrain製品とソフトウェアを別々に選ぶのではなく、センサ型式、計測目的、接続先、OS、開発言語まで含めて構成を決めると導入がスムーズです。Libero-Alterでは、ワイヤレス/イナーシャ製品からGUI、クラウド、API/SDK、ROS/PX4連携まで含めた構成選定をご相談いただけます。

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