離れた計測点を共通時間へ位相差・イベント時刻・多点応答を比較するときに同期が重要です。離れた計測点を共通時間へ計測点 A計測点 B計測点 C同期された共通時間軸離れた計測点を共通時間へ計測点 A計測点 B計測点 C同期された共通時間軸

PAGE

無線DAQで同期が重要な理由
離れたセンサを同じ時間軸で測る

複数点の振動・ひずみ・荷重を比較するには、値だけでなく各データの時刻をそろえる必要があります。無線DAQで同期が必要になる場面と、構成時に確認すべき条件を整理します。

無線計測の時刻同期

離れた計測点を比べるには、各サンプルの時刻をそろえる必要があります。MicroStrainでは、対応するノードとゲートウェイで同期収録を構成できます。

このページでわかること

  • 計測値だけでなくサンプル時刻も比較条件になる
  • 同期方式とタイムスタンプの位置を確認する
  • 複数ノードを同じ時間軸で比較する
3つの独立した計測点を、同じt軸で比較する
計測点A・B・Cを共通時間軸で比較する図A・B・Cは独立した計測点で、それぞれのサンプル時刻を共通基準へそろえ、同一の時間軸で波形とイベント時刻を比較する。計測点 AWireless Node A / 独立計測計測点 BWireless Node B / 独立計測計測点 CWireless Node C / 独立計測同期されたサンプル時刻を共通の時間基準へそろえるA→B→Cと信号が流れるのではなく、3点の時刻情報を同じ基準へ対応付けるABCAのイベント時刻BCt

発生順序
時間差
位相差
応答差

模式図。A・B・Cは独立した計測点です。同じt軸へ配置した波形から、イベントの到達順序や時間差、位相差、応答差を比較します。

なぜ時刻をそろえるのか

計測点A、B、Cは、A→B→Cのように直列につなぐ必要はありません。各計測点で独立して信号を取得し、対応するワイヤレスノードとゲートウェイでサンプル時刻の関係をそろえることで、3点の波形を同じ時間軸上に配置できます。これにより、発生順序、時間差、位相差、同一イベントに対する各位置の応答差を比較しやすくなります。

MicroStrainの同期計測

対応するワイヤレスノードとゲートウェイでは、ネットワーク内のノードを共通の時間基準で扱う構成を取れます。必要な同期精度は、現象の周波数や比較したい時間差から決めます。

同期仕様の条件:±50 µsの同期仕様は、対応製品、プロトコル、サンプリングモードなどの条件に依存します。構成選定では、対象ノードとゲートウェイの現行仕様を組み合わせて確認します。

同期計測で確認する3点

同期は「同時に開始した」だけではなく、サンプル時刻まで含めて確認します。

計測点

各ノードが対象の物理量を収録します。

共通時間

ネットワーク内で時刻関係をそろえます。

比較

同じ時間軸で波形やイベントを比較します。

同期方式の比較ポイント

製品比較では「同期あり」の表記だけでなく、何を基準に、どこで時刻を付けるかを確認します。

比較するポイント

ノード間同期、タイムスタンプ位置、同期状態の確認方法を見ます。

MicroStrainの特長

分散したワイヤレスノードを共通のネットワーク時刻で扱える構成を検討できます。

実運用での意味

複数位置の応答や発生順序を一つの時間軸で解析しやすくなります。

条件:必要な同期精度は現象の周波数、サンプリング、解析目的で変わります。型式と構成ごとに確認します。

同期設計をもう一段詳しく見る

同じ時刻に測れなければ、離れた点の波形比較が崩れる

複数のセンサで振動やひずみを比較するときは、各チャンネルの値だけでなく「いつ取得したサンプルか」が重要です。位相差や伝播時間を見たい用途では、独立した機器の時計を後から合わせるだけでは十分でない場合があります。計測開始時刻、サンプル間隔、タイムスタンプの基準を同じ設計の中で確認します。

ノード同期とサイト間の絶対時刻同期は分けて考える

1つのワイヤレスネットワーク内でノードを同期する問題と、離れた複数ゲートウェイを共通時刻へ合わせる問題は別です。1台のGateway配下のノード同期ではGNSS対応慣性センサは必須ではありません。一方、複数GatewayをGNSSの絶対時刻へ合わせる構成では、WSDA-2000単体でGNSSを直接受信するのではなく、GNSS対応慣性センサなどのGPS/GNSS integrated deviceを接続し、その時刻信号をGatewayへ供給します。HBK現行製品ではWSDA-2000はRS-232でHBK慣性デバイスをサポートし、3DM-GX5-GNSS/INSはGNSS受信機とRS-232を備えます。必要な同期範囲と対応機器を構成ごとに確認します。

選定ではサンプリング周波数だけを見ない

高速サンプリングに対応していても、チャンネル間の時間関係を保証できるとは限りません。MicroStrainを比較するときは、ノード間同期、ゲートウェイ側のデータ集約、保存、必要に応じた絶対時刻への対応までを一つの計測アーキテクチャとして確認します。

実装・選定の確認手順

  1. 比較したい現象と許容時間ずれを決める
  2. 1ゲートウェイ内か複数サイトか同期範囲を決める
  3. ノード・ゲートウェイ・時刻源の対応を確認する
  4. 実データで同一イベントの時間差を検証する

この手順で条件を先に整理しておくと、単一の仕様値だけで製品を選ぶのではなく、計測・通信・保存・解析まで含む実際のシステムとして候補を比較できます。

FAQ

Q. 1チャネルのFFT解析に同期は必要ですか?

1チャネルのFFT解析は、他チャネルとの時刻同期がなくても実行できます。一方、複数点の位相差、コヒーレンス、FRF、同一イベントの時間比較では共通時刻が重要です。MicroStrainの対応ワイヤレス構成では複数ノードの同期収録を利用でき、同期仕様は対象製品・プロトコル・モードの条件で選定します。

Q. ±50 µsならすべての用途に十分ですか?

用途によります。同期誤差が許容できるかは、比較したい最高周波数と必要な位相・時刻精度で決まります。±50 µsは対応製品・プロトコル・モードの条件付き仕様として扱い、用途側の許容誤差と照合します。

Q. サンプリング周波数が異なるノード同士も比較できますか?

同じ時間基準へ同期できていれば、イベント時刻の比較は可能です。ただし、位相差・コヒーレンス・FRFなど波形同士を直接比較する解析では、解析側で共通のサンプル時刻へそろえる前処理が必要になる場合があります。

選定前の確認事項

  • 必要なサンプリングレート
  • 比較したい時間差
  • ノード数と配置
  • 同期状態の確認方法

関連情報

同期精度を選ぶときの補足

±50 µs級の同期値は、対応製品・通信方式・サンプリングモードなど条件付きの目安として扱います。すべてのノード/ゲートウェイ/モードへ一律に適用せず、採用する現行構成の仕様を確認してください。

FAQ

Q. 1チャンネルのFFTだけでも同期は必要ですか?
単独チャンネルだけを独立解析する場合、チャンネル間同期は主要条件にならないことがあります。一方、複数点の位相差・イベント順序・応答比較では同期が重要です。

Q. ±50 µsならどの用途でも十分ですか?
いいえ。最高周波数、許容位相差、イベント時間精度、サンプリング条件で必要精度は変わります。

Q. サンプリング周波数が異なるノードも比較できますか?
共通タイムスタンプでイベント時刻を比較できる場合がありますが、波形同士の直接比較ではリサンプリングや共通時間軸への再配置が必要になることがあります。

関連情報: ワイヤレス計測 / ワイヤレス製品 / 複数サイトの時刻同期 / 技術相談

同期要件から構成を決める

対象現象、計測点数、必要な時間精度を整理してノードとゲートウェイを選びます。

同期計測を相談する

時刻と保存データを実装レベルで確認する

同期方式の理解に加えて、MIP Timestampと収録後データの時間軸を確認します。

同期が効く代表的な解析位相差多点応答イベント時刻前後関係回転数とひずみ・振動同期が効く代表的な解析位相差多点応答イベント時刻前後関係回転数とひずみ・振動
技術相談
当サイトでは、サイトの利便性向上のため、クッキー(Cookie)を使用しています