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高速振動を無線で測る

高速振動を無線で測る

高速現象では、センサ帯域、入力回路、サンプリング、無線通信、ゲートウェイの総データ量、保存・解析までを一つの計測チェーンとして確認します。MicroStrainでは、必要帯域とノード数に合わせて高速・同期ワイヤレスDAQを構成できます。

このページでわかること

  • 最大サンプリングレートだけで製品を選ばない
  • センサ帯域・フィルタ・入力レンジまで確認する
  • 複数ノードを使うときはゲートウェイ全体のデータ量を見る
車両の動的試験で計測を行う利用場面イメージ
高速な動的現象の計測を想定した利用場面イメージ。

ストック写真を使用した利用場面イメージです。実在顧客・実導入事例・実製品写真ではありません。

高速計測はシステム全体で決まる

サンプリングレートが高くても、センサ帯域やフィルタが必要な周波数を通していなければ、欲しい波形は得られません。また、ノードで取得できても、無線ネットワーク、ゲートウェイ、PC保存のどこかが追従できなければ連続収録は成立しません。

そのため、高速振動を測る場合は「何kHz出せるか」ではなく、対象現象→センサ→信号調整→ノード→無線→ゲートウェイ→保存という全経路を同じ条件で評価します。

MicroStrainの高速・同期ワイヤレスDAQ

現行の対応構成では、G-Link-200やV-Link-200に最大4 kHzの測定条件があり、LXRS+対応ゲートウェイでは集約側の総通信条件も確認できます。ここで重要なのは単一ノードの最大値ではなく、必要なチャネル数・ノード数を同時運用したときにシステムとして成立するかです。

高速・同期計測をワイヤレスで構成できることで、回転機械、車両、衝撃試験など、配線が計測を制約しやすい用途でも多点の動的応答を比較しやすくなります。

ノードとゲートウェイの上限を分けて見る

高レート計測では、ノード単体のサンプリング上限と、ゲートウェイが同時に扱えるネットワーク全体のデータ量を混同しないことが重要です。現行のHBK Data Sheetでは、G-Link-200は1 sample/hour~4096 Hzで、内蔵3軸加速度センサの帯域はDC~1 kHzです。V-Link-200は最大4 kHzの連続サンプリングに対応します。SG-Link-200は使用チャネル数によって上限が変わり、1~2チャネルでは最大1024 SPS、3チャネルでは最大512 SPSです。

一方、WSDA-200-USBの公式仕様では、ゲートウェイ当たりの最大データスループットはLXRSで4 kHz、LXRS+で16 kHzです。この16 kHzは1台のノードが16 kHzで測れるという意味ではなく、ゲートウェイが集約するネットワーク全体のデータ量を表します。各ノード固有のサンプリング上限は別に守る必要があります。

例1:3軸加速度×8台

G-Link-200を8台、各3軸、128 Hzで運用する計画例では、8 × 3 × 128 = 3,072 samples/sです。

例2:3chひずみ×6台

SG-Link-200を6台、各3チャネル、512 Hzで運用する計画例では、6 × 3 × 512 = 9,216 samples/sです。

計画時の注意:上の計算はチャネルサンプル数を単純加算した概算です。実際のネットワーク成立性は通信方式、同時ノード数、パケット条件などにも依存します。最終構成はHBKのbandwidth calculator(帯域計算ツール)と現行製品仕様で確認します。

高速計測の4層

センサ・入力

対象周波数、最大振幅、必要レンジ、センサ自体の帯域を確認します。

ノード

入力回路、フィルタ、サンプリング、チャネル構成が用途に合うかを見ます。

無線・ゲートウェイ

同時使用ノード数を含む総通信量と同期条件を確認します。

保存・解析

必要時間を欠損なく保存し、実用的な時間で解析できるかを確認します。

高速無線計測を設計するときの考え方

1チャンネルのレートとネットワーク全体の処理量は別

高速現象を測るときは、個々のセンサが出せるサンプリングレートだけでなく、同時に使うノード数、各チャンネル数、ゲートウェイで集約する総データ量を確認します。1台のノードで成立する条件が、多数ノードを同時運用したときもそのまま成立するとは限りません。

必要帯域からサンプリングを決める

回転体、衝撃、機械振動などでは、解析したい周波数成分を先に定義し、その帯域を十分に捉えられるサンプリング条件を設定します。出力レートを上げるだけでは、センサ帯域やフィルタ、アンチエイリアス条件は自動的に改善しません。計測対象から逆算して条件を決めることが重要です。

保存と転送まで含めて高速計測になる

高レートで取得できても、PC保存やゲートウェイ転送が追いつかなければ運用は成立しません。MicroStrainではノード、ゲートウェイ、PC側ソフトウェアを組み合わせ、必要なレートとチャンネル数に対してどこで収集・保存するかを同時に検討できます。

実装・選定の確認手順

  1. 必要帯域と最大振幅を定義する
  2. 各チャンネルの必要レートを決める
  3. 同時ノード数から集約データ量を確認する
  4. PC保存・ゲートウェイ転送を含めて連続取得を検証する

この手順で条件を先に整理しておくと、単一の最大レートではなく、計測・通信・保存・解析まで含む実際の高速計測システムとして候補を比較できます。

高速無線DAQの比較ポイント

比較するポイント

チャネルレート、総スループット、同期、入力・フィルタ条件、保存側までを比較します。

MicroStrainの特長

高速・同期を前提に、ノードからゲートウェイ、保存・解析まで一つの分散ワイヤレスDAQとして構成できます。

実運用での意味

回転機械、衝撃、車両振動などの動的現象をケーブルレスで多点比較しやすくなります。

条件:最大レートは型式、通信方式、チャネル数、ネットワーク負荷などの条件付きです。現行仕様を構成ごとに確認します。

FAQ

Q. 最大サンプリングレートが高い製品ほど良いですか?

いいえ。必要帯域、センサレンジ、フィルタ、ノード数、通信量、保存条件に対して十分であることが重要です。必要以上にレートを上げると、通信量と保存量が増え、ネットワーク全体の余裕を減らします。

Q. 測りたい最高周波数の2倍でサンプリングすれば十分ですか?

ナイキスト条件の2倍は理論上の下限ですが、実機ではセンサ帯域、アナログ/デジタルフィルタの遷移帯域、解析余裕を含めて決めます。最高周波数だけから機械的に2倍へ固定しません。

Q. LXRS+の16 kHzは、1台のノードを16 kHzで測れるという意味ですか?

いいえ。16 kHzは対応ゲートウェイでのネットワーク全体の最大データスループットです。各ノードには別のサンプリング上限があるため、ノード仕様とゲートウェイ集約量の両方を確認します。

選定前の確認事項

  • 対象周波数帯域と最大振幅
  • 必要レート・チャネル数・同時ノード数
  • 必要な同期精度
  • 無線ネットワークの総通信量
  • 保存・解析側の処理能力

関連情報

高速計測の成立条件を確認する

対象帯域、レート、ノード数、保存・解析条件を整理して高速無線計測構成を選びます。

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