GNSS断中も推定を継続
GNSSが途切れると、INSはIMUを中心に状態推定を続けます。ただし外部補正がない間は、不確かさが時間とともに増えます。
このページでわかること
- 信号断中も状態推定は継続
- 不確かさは時間と運動で増える
- 信号断条件から必要性能を評価

GNSS断中はIMU誤差が蓄積する
トンネルや構造物下でGNSS観測が失われると、予測はIMU中心になります。ジャイロや加速度計の誤差が積分されるため、位置・速度の不確かさは時間とともに増えます。
再捕捉後に観測を取り込む
GNSS利用中に慣性推定を補正し、信号断中はIMUで状態を伝播します。GNSSが戻った後は観測を再び取り込み、状態を更新します。
GNSS断から回復まで
GNSS利用
GNSS観測で慣性推定を補正します。
信号断
外部補正が制限されます。
INS伝播
IMUで姿勢・速度・位置を更新します。
GNSS回復
再捕捉した観測で状態を再補正します。
GNSS断中の比較ポイント
比較するポイント
RTK対応だけでなく、信号断中の推定、外部補助、復帰動作を見ます。
MicroStrainの特長
GNSS/INS構成では、GNSS断中もIMUを中心に状態推定を継続できます。
実運用での意味
一時遮蔽の前後でも状態出力をつなぎ、復帰後の解析や制御へ移行しやすくなります。
条件:GNSS断中もGNSS利用時と同じ絶対位置精度を維持するという意味ではありません。固定の「何秒まで」という値は条件なしに使用しません。
GNSS信号断を実運用で考える
信号断中はIMUが状態を伝播する
トンネルや構造物下へ入るとGNSS観測が減り、INSはIMUの角速度と加速度を使って姿勢・速度・位置を更新します。推定自体は継続できますが、絶対観測がないため誤差の不確かさは増えていきます。信号断時間だけでなく、その間の旋回や加減速も影響します。
必要性能は「何秒持つか」だけでは決められない
同じ信号断時間でも、直進・一定速と、急旋回・加減速では誤差の成長が異なります。またIMU性能、事前に得られていたGNSS状態、外部速度などの補助情報でも結果が変わります。用途では許容する位置・速度・姿勢誤差を決め、その条件で評価します。
GNSS復帰後の再統合までが運用
GNSSが再捕捉されると観測を再び推定へ取り込みます。MicroStrainのGNSS/INSを比較するときは、RTK対応だけでなく、信号断中にどの状態を出し続けるか、復帰時にどう観測を取り込むか、外部補助を使えるかまで確認します。
実装・選定の確認手順
- 想定するGNSS遮蔽区間を定義する
- 遮蔽中の旋回・加減速条件を整理する
- 許容位置・速度・姿勢誤差を決める
- 復帰後の再捕捉と状態更新まで実走行で確認する
この手順で整理すると、「何秒持つか」の一言ではなく、遮蔽時間、旋回・加減速、許容位置・速度・姿勢誤差、外部補助、復帰後の再統合まで含めて、実運用に必要なGNSS/INS構成を比較できます。
FAQ
Q. GNSS/INSならトンネルでも位置はずれませんか?
いいえ。GNSSが利用できない間もINSはIMUを使って推定を継続しますが、絶対位置を補正する観測がないため位置・速度・姿勢の不確かさは増えます。外部速度などの補助情報が利用できる構成では誤差成長を抑えられる場合がありますが、GNSS利用時と同じ絶対位置精度を保証するものではありません。
Q. GNSSなしで何秒使えますか?
固定の秒数では決められません。必要な位置・速度・姿勢精度、IMU性能、遮蔽中の旋回・加減速、利用できる外部補助などで結果が変わります。想定する遮蔽区間を再現し、許容誤差に対して評価します。
Q. GNSSが戻ればすぐ元の精度に戻りますか?
再捕捉したGNSS観測は推定器へ取り込まれ、状態が更新されます。ただし回復の速さや最終的な精度は、再捕捉したGNSSの品質、遮蔽中に蓄積した誤差、フィルタ状態、利用している補助情報などに依存します。「再捕捉した瞬間に必ず元精度へ戻る」とは考えず、復帰後の再収束まで確認します。
選定前の確認事項
- 想定する信号断時間
- 速度・加減速・旋回
- 許容する位置・速度・姿勢誤差
- 利用できる外部補助情報
関連情報
信号断条件からINSを選ぶ
信号断時間、運動条件、必要精度、補助情報を整理します。
