計測構成例 / ワイヤレス計測

回転軸の無線ひずみ・トルク計測

回転中のシャフトへひずみゲージと無線ノードを設置し、ねじりひずみ・トルク変動を取得する代表構成。約1 kHzのサンプリング例、ノード・ゲートウェイ、得られるデータと設計上の注意まで解説します。

代表構成実顧客の導入事例ではありません。サンプリング、ノード数、設置・通信条件は対象設備ごとに最終設計します。
回転軸のひずみ・トルク計測を示す一般化された用途イメージ
用途イメージ(生成画像・実顧客の導入事例ではありません)
回転軸のひずみ・トルク計測の概念構成図 計測対象からセンサ・入力からノード・処理から記録・出力までの概念的な流れ。 計測対象 センサ・入力 ノード・処理 記録・出力
概念構成図回転軸のひずみ・トルク計測における情報の流れを簡略化して示しています。実際の構成・設定は対象設備ごとに確認します。

測定目的

回転中の軸で、荷重がどう変わるかを知る。

回転軸のトルクを運転中に確認したい場合、軸表面のねじりひずみをひずみゲージで取得し、軸形状・材料特性・ゲージ配置または実荷重校正に基づいてトルクへ換算する方法があります。この構成例では、センサ近傍でブリッジ信号を計測して無線化し、回転体から固定側へ長いアナログ信号線を引き回さない構成を示します。

起動・停止時のピーク

定常運転だけでは見えにくい過渡的なねじり荷重を確認します。

定常トルクの変動

運転条件や負荷条件によるひずみ波形の変化を比較します。

回転数との関係

必要に応じてRPM/パルス入力を追加し、回転条件と荷重を同じ計測系で扱います。

代表構成

代表計測構成

ひずみゲージのブリッジ信号をSG-Link-200-OEMへ入力し、WSDA-200-USBを介してPCへ収集する代表例です。SG-Link-200-OEMは、差動入力、ブリッジ回路対応、調整可能なゲイン/フィルタ、RPM・パルス用デジタル入力を備えています。

測定点回転軸+ひずみゲージねじりひずみを検出
ブリッジ構成は対象軸に合わせて設計
無線ノードSG-Link-200-OEM代表:差動入力 1チャネル
約1 kHz サンプリング
ゲートウェイWSDA-200-USBLXRS無線ネットワーク
USBでPCへ接続
結果SensorConnect/解析ひずみ波形・統計値
校正後トルク・RPM相関
回転軸のひずみをセンサ近傍で取得して無線伝送する代表構成。RPM/パルス入力を使う場合はホール効果センサ等を追加できます。

代表条件

代表条件と、選定理由

測定対象 回転軸のねじりひずみ
外部センサ ひずみゲージ/ブリッジ回路(軸・必要精度に合わせて設計)
無線ノード SG-Link-200-OEM × 1台
使用入力 差動アナログ1チャネルを代表例とする
代表サンプリング 約1 kHz/チャネル
計測モード 連続計測を代表例とする。用途によって定期バースト/イベントトリガも検討
無線方式 LXRSを代表例とする
ゲートウェイ WSDA-200-USB × 1台
PCソフトウェア SensorConnect
代表ネットワーク負荷 1ノード × 1チャネル × 約1,000 サンプル/秒 = 約1,000 サンプル/秒

サンプリング設計

約100 Hzまでのねじりひずみ波形を見たい場合、1 kHzを代表サンプリングにする。

設計の順番

  • 計測したい帯域:本例は起動停止や周期荷重を含むねじりひずみの時間変化を概ね100 Hz程度まで比較する想定です。
  • サンプリング:SG-Link-200-OEMの連続サンプリング上限内で約1 kHzとし、対象帯域に対して約10倍程度を確保する代表設計です。
  • 信号調整:ゲージ、ブリッジ、ゲイン、フィルタ、取付け、軸の機械応答を含めて最終帯域を確認します。
  • ネットワーク:1チャネル×約1,000 サンプル/秒なので、LXRSで扱う代表構成です。

データ → 判断

「得られるデータ」と「そこから分かること」を分けて考える。

ひずみの時系列波形

起動・停止、負荷投入、定常運転など、時間とともに荷重がどう変化したかを確認できます。

平均/RMS/ピーク・ツー・ピーク

波形全体を保存するほか、対応する派生値を使って状態を要約できます。

RPM/パルス(任意)

ホール効果センサ等を追加すれば、回転条件とひずみ変動の相関を解析できます。

校正後トルク

軸形状・材料・ゲージ配置・校正条件を定義して、ひずみをトルクへ換算します。

ピーク荷重

定常値だけでなく、起動停止や急変時に発生する最大荷重候補を捉えます。

周期的な荷重変動

回転数や機械周期と対応する変動があるかを比較するための入力データになります。

ひずみ → トルク

ひずみ値だけでは、トルクは決まりません。

無線ノードが直接「万能なトルク値」を作るわけではありません。トルクへ換算するには、少なくとも軸の断面形状・寸法、材料特性、ひずみゲージの配置とブリッジ構成、ゲージファクタ、施工状態などを定義する必要があります。実機で既知トルクを与えられる場合は、実荷重校正によって計測系全体の換算係数を求める方法も有効です。

計測値・換算値・判断を分ける

  • 計測値:無線ノードが取得したひずみ/電圧等の計測値
  • 換算値:軸条件・校正式から算出したトルク
  • 判断:許容値、疲労、異常判定など、機械設計・評価基準を含む判断

設置

回転体では、電気仕様だけでなく機械的な設置が成立条件になる。

ひずみゲージは、対象軸で捉えたいねじりひずみに対応する方向・ブリッジ構成で施工します。SG-Link-200-OEMは小型のOEMノードですが、「小型だからどの回転数でもそのまま軸へ載せられる」という意味ではありません。

固定・遠心荷重

ノード、配線、ゲージ、電源を含む全構成が回転による遠心荷重へ耐えられるかを確認します。

回転バランス

追加質量や取付け位置によって軸系のバランスや固有振動へ影響を与えないかを評価します。

RF・アンテナ

金属構造による遮蔽、アンテナ方向、ゲートウェイとの見通しを実機条件で確認します。

無線化の意味

無線化の価値は、「ケーブルがない」だけではない。

固定側DAQへアナログ信号を引き出しにくい回転体では、センサ近傍で信号調整・A/D変換し、デジタル化した計測データを無線伝送することで計測系を構成しやすくなります。また、必要に応じて同じMicroStrain無線ネットワークへ別のノードを追加し、複数の荷重・振動・温度等を同一時間軸で扱う方向へ拡張できます。

よくある質問

よくある確認事項

100 Hz程度までのトルク変動を見たい場合、約1 kHzは妥当ですか?

ひずみの時間波形を比較する代表設計として、対象帯域に対して約10倍程度を確保できます。実際のトルク帯域・精度はゲージ施工、軸の応答、フィルタ、校正条件を含めて確認します。

回転数も同時に取得できますか?

SG-Link-200-OEMにはRPM/パルスカウント用のデジタル入力があり、ホール効果センサ等と組み合わせる構成が可能です。必要な角度分解能や回転数範囲に応じてパルス条件を設計します。

高速回転軸へそのまま取り付けられますか?

無条件には判断できません。ノード固定、遠心荷重、回転バランス、温度、電源、RF環境を含めて対象機械ごとに確認する必要があります。

公式根拠

公式根拠

技術相談

計測対象と必要なデータから、
構成を整理します。

製品名が未定でも、対象設備、設置環境、必要精度、データ形式からご相談いただけます。

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