測定目的
加工条件で変わるスピンドル周辺の振動を、高レートで比較する。
工作機械のスピンドル周辺では、回転数、工具、切削条件、ワーク、支持状態によって振動が変化します。本構成はG-Link-200をスピンドルハウジング等の固定可能な位置へ設置し、3軸加速度を4,096 Hzで取得する代表例です。
工具や回転数を変えたときの振動レベル・周波数ピークの差を比較します。
3軸データから、どの方向の振動が支配的かを確認します。
通常状態と比べてRMS、ピーク・ツー・ピーク、クレストファクタ等が変化していないか確認します。
代表構成
G-Link-200 1台の3軸を4,096 Hzで取得する。
方向を記録
センサ帯域 DC~1 kHz
12,288 サンプル/秒
条件比較
代表条件
数百Hz帯までの振動波形を比較するため、4,096 Hzを代表サンプリングにする。
| 無線センサ | G-Link-200 × 1台 |
|---|---|
| 有効チャネル | 3軸 |
| 代表サンプリング | 4,096 Hz/軸 |
| センサ帯域 | DC~1 kHz |
| 合計データレート | 3 × 4,096 = 12,288 サンプル/秒 |
| 無線方式 | LXRS+ |
| 振幅・波形形状の主要帯域目安 | 約400 Hz以下 |
サンプリング設計
400 Hz程度までの時間波形を重視するなら、約4 kHzサンプリングを一つの代表値にできる。
設計の順番
- 計測したい帯域:本例は数十~数百Hzの振動比較を主目的とし、時間波形の振幅・形状を重視する帯域を概ね400 Hz程度までとします。
- サンプリング:4,096 Hzなら対象帯域に対して約10倍程度の時間分解能を確保する代表設計になります。
- センサ:G-Link-200の公式センサ帯域はDC~1 kHzです。実際の定量振幅はセンサ周波数応答、フィルタ、取付け共振を含めて確認します。
- ネットワーク:3軸×4,096 Hz=12,288 サンプル/秒なので、本例はLXRS+のゲートウェイ帯域で設計します。
データ → 判断
振動ピークを「異常」と即断せず、条件差として比較する。
切削開始・終了、工具接触、回転状態の変化を時間軸で確認します。
回転数や加工条件に対応して現れるピークを比較します。
通常条件との相対比較やトレンド監視に使います。
X/Y/Zのどの方向に振動が出やすいかを確認します。
設置
高周波を見るほど、測点と取付け剛性の影響が大きくなる。
スピンドル軸へ直接取り付ける構成ではありません。安全に固定できるハウジングや固定部を選び、センサ方向、面の平坦性、締結、磁石使用時の剛性、周辺部品との干渉を確認します。加工中の切粉・クーラント・可動部への干渉も評価します。
FAQ
スピンドル振動計測の注意点
400 Hz程度までの振動波形を見たい場合、なぜ4,096 Hzにするのですか?
時間波形の振幅・形状を比較する用途では、対象帯域に対して十分高いサンプリングを取るためです。本例では約10倍を実務上の設計目安として4,096 Hzを選びます。最終的な精度はG-Link-200のセンサ周波数応答、フィルタ、取付け条件も含めて確認します。
より高い周波数まで振幅を定量したい場合は何を確認しますか?
対象とする最高周波数を決めたうえで、センサの周波数応答、サンプリングレート、フィルタ、取付け共振を確認します。G-Link-200のDC~1 kHzという帯域仕様は、その確認項目の一つです。
センサをスピンドル軸へ直接付けますか?
本ページでは回転軸への直接取付けではなく、スピンドルハウジング等の安全に固定可能な位置を代表例としています。
技術相談
見たい最高周波数と必要な振幅精度から、測点・センサ・サンプリングを選びます。
公式根拠
