測定目的
GNSSが一時的に使えなくなっても、位置・速度・姿勢の推定を途切れさせずに監視する。
屋外AMR・UGVでは、建物脇、樹木、トンネル、屋根下などでGNSS受信状態が悪化することがあります。本構成は3DM-CV7-GNSS/INSのオンボードGNSSと慣性航法を利用し、GNSSが良好な区間から遮断区間へ入ったときも航法状態を連続出力し、その不確かさを含めてホスト側で監視する代表例です。
GNSS更新が途切れた区間でも、慣性情報による航法推定を継続します。
GNSSが再び利用可能になったとき、航法解がどのように収束・復帰するかをログで確認します。
位置だけでなく、フィルタ状態や不確かさを見て「どこまで信頼するか」を判断します。
代表構成
3DM-CV7-GNSS/INSを100 Hzで利用し、GNSS遮断前後の航法状態を記録する。
遮蔽物・トンネル等
慣性+EKF
状態/不確かさ
安全側の判断
代表条件
100 Hz設定では、航法状態を10 ms間隔でロボット側へ出力する。
| GNSS/INS | 3DM-CV7-GNSS/INS × 1台 |
|---|---|
| GNSS | オンボード2周波L1/L5 |
| 代表出力 | 100 Hz(10 ms間隔の航法出力代表例) |
| ホスト | ロボットコントローラ/PC |
| 確認区間 | GNSS良好 → GNSS遮断/劣化 → GNSS復帰 |
GNSS遮断の考え方
「遮断しても航法が続く」と「遮断中も精度が維持される」は別です。
GNSS途絶で必ず確認すること
- 遮断時間:慣性航法ではGNSS等の外部補助がない時間が長くなるほど、位置・速度の不確かさが一般に増加します。
- 車両運動:旋回、加減速、路面振動などによって誤差の成長は変わります。
- フィルタ状態:位置座標だけではなく、航法フィルタ状態や不確かさを監視して利用可否を判断します。
- 必要精度:長い遮断や厳しい位置精度が必要な場合は、車輪速、LiDAR等の外部補助や別の位置基準を含む構成を検討します。
3DM-CV7-GNSS/INSにはGNSS途絶評価用の公式テストレポートが用意されていますが、実機で許容できる遮断時間はルート、運動、アンテナ環境、必要精度によって変わります。本ページでは「○秒まで必ず○m以内」といった一律の保証値は設定しません。
データ → 判断
航跡だけでなく、遮断中の状態と不確かさを見る。
遮断前後で航法解が連続しているかを確認します。
受信状態の悪化・復帰と航法解の変化を対応付けます。
遮断が長くなるにつれて解の信頼度がどう変化するかを確認します。
GNSS復帰後に航法解がどのように回復するかを評価します。
設置・時刻
GNSSアンテナ位置とセンサ座標、時刻関係を曖昧にしない。
アンテナとIMUの位置関係、車体座標系、取付け方向、タイムスタンプ/遅延は航法評価の前提です。走行ログをLiDARや車輪速等と比較する場合も、同じ時間基準と座標系へ揃える必要があります。
FAQ
GNSS遮断区間の注意点
GNSSが切れても同じ位置精度を維持できますか?
いいえ。慣性航法は航法解を継続できますが、外部位置・速度補助が失われると誤差・不確かさは一般に増加します。許容時間は必要精度と運動条件で評価します。
100 Hzにすると何が分かりやすくなりますか?
位置・速度・姿勢、状態/不確かさなどの航法状態を10 ms間隔で利用できるため、走行中の状態変化をロボット制御やログへ取り込みやすくなります。GNSS遮断中の位置精度そのものは、IMU性能、運動条件、外部外部補助、遮断時間などで決まります。
遮断が長い場合はどうしますか?
車輪速、LiDAR/レーダ等から得た速度、外部GNSS、地図/測位系など、用途に合う追加補助を検討します。
技術相談
遮断時間・必要精度・利用できる外部センサから、航法構成を決めます。
公式根拠
