測定目的
「どこがどのように振れているか」を同じ時間軸で比較する。
モーターや回転機械では、軸受、ケーシング、支持部など測点によって振動の大きさや周波数成分が変わります。この構成例ではG-Link-200を2台使い、2測点の3軸加速度を同期して取得します。単一測点の振動値だけでなく、同じ運転状態で測点間の差を比較できることが狙いです。
駆動側/反駆動側、軸受近傍/ケーシングなど、位置による振動レベル差を比較します。
回転数、負荷、起動停止などの条件でRMSやピークがどう変わるか確認します。
FFT等の入力となる時系列波形を取得し、代表的な周波数成分を確認します。
代表構成
2測点 × 3軸を、1台のゲートウェイへ集約する。
G-Link-200は3軸加速度センサを内蔵し、最大4 kHzまでサンプリングを設定できます。本例では2台をそれぞれ2,048 Hzで動作させ、WSDA-200-USBへLXRS+で集約します。
3軸 × 2,048 Hz
3軸 × 2,048 Hz
合計 12,288 サンプル/秒
測点間比較
代表条件
約200 Hzまでの振動比較を想定し、2,048 Hzを代表サンプリングにする。
| 無線ノード | G-Link-200 × 2台 |
|---|---|
| 有効チャネル | 各3軸、合計6チャネル |
| 代表サンプリング | 2,048 Hz/チャネル |
| 代表合計データレート | 2台 × 3軸 × 2,048 = 12,288 サンプル/秒 |
| 無線方式 | LXRS+を代表例とする |
| ゲートウェイ | WSDA-200-USB |
| 振幅・波形形状を重視する帯域目安 | 約200 Hz以下 |
サンプリング設計
約200 Hzまでの振動波形を比較するため、2,048 Hzで取得する。
設計の順番
- 計測したい帯域:本例は回転機械の数十~約200 Hz帯の波形・ピーク比較を代表用途とします。
- サンプリング:2,048 Hzは約200 Hzの対象帯域に対して約10倍程度となり、時間波形を比較するための代表設定です。
- センサ/フィルタ:実際に使える帯域と振幅精度はG-Link-200の周波数応答、フィルタ、取付け条件で確認します。
- ネットワーク:2台×3軸×2,048 Hz=12,288 サンプル/秒となるため、本例はLXRS+を使います。
データ → 判断
振動値そのものと、設備状態の判断を分ける。
各測点のX/Y/Z振動を同じ時間軸で比較できます。
振動レベルや衝撃性の変化を要約する入力になります。
回転や機械構造に関連する周波数ピークを確認するための基礎データになります。
一方の測点だけが増える、特定方向だけが増える等の違いを比較できます。
設置
振動計測では、センサの固定方法が計測帯域を左右する。
高い周波数まで振幅を比較するほど、センサと設備の結合剛性が重要になります。G-Link-200は1/4-28 UNF取付け穴とオプションの磁石取付けに対応しますが、磁石が常に全帯域で最適という意味ではありません。目的周波数、取付け面、方向、共振、脱落リスクを考慮して固定方法を決めます。
FAQ
この構成でよく出る疑問
約200 Hzまでの振動を比較したい場合、2,048 Hzは妥当ですか?
時間波形の振幅・形状を比較する代表設計として、対象帯域の約10倍程度を確保する設定です。実機ではセンサ応答、フィルタ、取付け剛性、必要な振幅精度を含めて最終設定します。
LXRSでも同じ構成にできますか?
6チャネル × 2,048 Hzでは12,288 サンプル/秒となり、WSDA-200-USBのLXRS 4 kHzを超えます。本例はLXRS+を前提とします。サンプリングレートや有効チャネルを下げる場合は再計算します。
2測点より増やせますか?
可能性はありますが、ノード数・チャネル数・サンプリングレートの積で集約スループットが増えます。最大ノード数だけで判断せず、ネットワーク Calculatorまたは最新公式仕様で構成全体を確認します。
技術相談
必要な周波数帯と測点数から、先にサンプリングと無線ネットワークを決めます。
設備の回転数、見たい振動帯域、測点数、連続計測時間が分かれば、ノード数とサンプリングレートの成立性を整理できます。
公式根拠
